BRACK☆JACK~本章~
「シャワー浴びてきていいわよ。あたしはちょっと、この地図見てるから」
「だァからなんでテメェが仕切ってるんだよ」
誰の家なんだよ、と文句を言いながらも、レンはバスルームに向かう。
ミサトは気にせずにその地図を、じっと見つめた。
バスルームに入ると、レン軽く顔をしかめた。
着ていたシャツを脱ぎ、その脇腹を見る。
撃たれた銃の傷跡は、運良く弾は身体の中に残っていないようだったが。
「………つ…」
顔を歪め、これ以上血が流れないように応急処置をして、床についた血を洗い流した。
ふうっと息を吐き、レンは鏡を見つめる。
あのミサトという女。
彼女は本当に、何も知らないのだろうか?