BRACK☆JACK~本章~
するとそこには老人がカウンターにもたれかかるようにして座っていた。
「……!!」
ミサトは、老人に駆け寄る。
その身体を揺さぶると、老人はうっすらと目を開けた。
腹を抱えるようにしているその手のひらからは、血が流れていて。
「ちょっと待ってて、救急車…!!」
立ち上がろうとしたミサトを、老人は止めた。
そして 、ゆっくりと首を横に振る。
本当は、わかっていた。
いくら救急車を呼んでも、もう……。
ミサトは老人の手を握る。
「…そうか…ワシを看取ってくれるのは…お前さんじゃったか…」
老人は、ふと笑顔を浮かべる。
「看取るつもりなんて、これっぽっちもなかったわ。誰がやったの?」
「………」
消え入りそうな声で、老人は答えた。
ミサトは、ぎゅっと奥歯を噛みしめる。
「ミサト…レンもユイも…本当…は…何もかも…元に戻したいと…」
よく聞いていないと聞き取れないような声。
ミサトはわかったよ、と頷く。
きっと皆は、あの写真のような笑顔を取り戻したいのだ。
「……!!」
ミサトは、老人に駆け寄る。
その身体を揺さぶると、老人はうっすらと目を開けた。
腹を抱えるようにしているその手のひらからは、血が流れていて。
「ちょっと待ってて、救急車…!!」
立ち上がろうとしたミサトを、老人は止めた。
そして 、ゆっくりと首を横に振る。
本当は、わかっていた。
いくら救急車を呼んでも、もう……。
ミサトは老人の手を握る。
「…そうか…ワシを看取ってくれるのは…お前さんじゃったか…」
老人は、ふと笑顔を浮かべる。
「看取るつもりなんて、これっぽっちもなかったわ。誰がやったの?」
「………」
消え入りそうな声で、老人は答えた。
ミサトは、ぎゅっと奥歯を噛みしめる。
「ミサト…レンもユイも…本当…は…何もかも…元に戻したいと…」
よく聞いていないと聞き取れないような声。
ミサトはわかったよ、と頷く。
きっと皆は、あの写真のような笑顔を取り戻したいのだ。