BRACK☆JACK~本章~


「…最近、夢を見るんだ」


 ユイは、エイジのほうを見る。


「夜空で、星たちはそれぞれ好きなように動いている…だけど不思議と、その星たちは なかなか出会うことがないんだ。ま、そんだけ宇宙が広いってことなのかも知れねェけどよ、その星は、ずっと信じてる…いつか、誰かと出会える時が来る、ってな」

「………」

「…意味のない…そして、なんだか懐かしい感じがする夢だったよ」


 エイジは煙草を銜えたまま、ゆっくりと立ち上がる。

 そして、ユイのほうを見て。


「俺の星は、どこにあんのかな…」


 笑うその顔は、どこか寂しそうに見えた。

 記憶がないはずなのに、その笑顔はまるで、何か深い記憶をを取り戻そうとしている風に見えた。


「…あなたの星は…」


 言いかけた時、部屋のドアが開いた。

 そして、ロンの部下が二人、入ってくる。
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