BRACK☆JACK~本章~


「まぁ、いい…長老はいなくなった。あとはユイを始末して、アクセスコ ードさえ手に入れば、この組織と裏ルートは、わたしのものだ」


 そうなれば、莫大な金が手に入る。

 その為には、何としてもあのアクセスコードが必要なのだ。

 そのコードを知っているのは、エイジとレンだけ。

 その時、デスクの電話が鳴る。

 受話器の向こうでは、部下が焦った様子で報告をする。


『ユイが…反乱を起こしています!!』


 エイジの姿も何処にも見当たらないと、重ねて報告を受ける。

 ロンは分かった、とだけ言って受話器を置くと立ち上がった。


「こうなるのも、時間の問題か…。丁度よかったな、これで、あの女が殺されたとしても正当化できる」


 くっくっ、と喉の奥で笑う。

 レン、エイジ、ユイ。

 みんな、揃いも揃ってここに飛 び込んでくるとは。

 この際、まとめて始末するに限る。
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