恋せよオジョー!
「・・・別に。ほら、行くぞ」
「え、でも・・・」
「いいから、恭弥が行くって言ったら行くの!!」
強引にハルに腕を引っ張られて、わたしは女子トイレを後にする。
「え、あ・・・ひ、裕美さん!お気を付けて!!」
「あ、ありがとうございます」
そういった彼女の引きつった笑い。
それでも、私は気がつかなかった。
どうして、彼女の表情が、あんなに怯えきっていたのかも。
彼らの正体が、誰なのかも―――・・・・・
わたしが知るのは、もう少し先の話――――・・・・・・・・・