恋せよオジョー!

そろそろ返して頂けませんか?



「ふぅ・・・・」


ドサリとコンクリートの建物に帰り、わたしはかわでできた、黒い長方形のソファに腰を下ろす。


「・・・疲れたか?」


「はい。ちょっとだけ」



「体力ないね」


「ハハ・・・。そう、ですね」


ぐったりとソファに寄りかかる。


「はーい。疲れてるとこわりぃけど、ちょぉっとこっち来て~」


ニコニコと笑顔のまま、わたしは腕を引っ張られる。


「え、え?」


わたしは戸惑ったままされるがまま。


リビングから出て、蓮の部屋だろうか?
まあ、とりあえず、部屋を移る。


「はい、座って」


生活感のない、ただの空間。


そんな感じのする、この部屋。


鏡が置いてあり、白い椅子にどうぞ、と誘導される。


「あ、あの・・・?」


「まあ、いいからいいから」


蓮はせっせとなにか準備を始める。


< 62 / 92 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop