恋せよオジョー!
そろそろ返して頂けませんか?
「ふぅ・・・・」
ドサリとコンクリートの建物に帰り、わたしはかわでできた、黒い長方形のソファに腰を下ろす。
「・・・疲れたか?」
「はい。ちょっとだけ」
「体力ないね」
「ハハ・・・。そう、ですね」
ぐったりとソファに寄りかかる。
「はーい。疲れてるとこわりぃけど、ちょぉっとこっち来て~」
ニコニコと笑顔のまま、わたしは腕を引っ張られる。
「え、え?」
わたしは戸惑ったままされるがまま。
リビングから出て、蓮の部屋だろうか?
まあ、とりあえず、部屋を移る。
「はい、座って」
生活感のない、ただの空間。
そんな感じのする、この部屋。
鏡が置いてあり、白い椅子にどうぞ、と誘導される。
「あ、あの・・・?」
「まあ、いいからいいから」
蓮はせっせとなにか準備を始める。