恋せよオジョー!
それでも、わたしの足は進まない。
「早くおいでって」
「え、でも・・・」
「大丈夫だって。ほら、おいで?」
その言葉に、なぜだかひとりでに足が動く。
きゅっと腕を捕まれ、恭弥たちのいる部屋に一緒に移動する。
「ねぇ、なんで来るの渋ったの?」
「だ、だって・・・」
「ん~?」
「に、似合わない・・・じゃ、ない、です、か・・・」
少し恥ずかしかったので、うつむいて蓮に訴える。
「そんなわけない。だって俺がメイクしたし」
ピタッと部屋の扉の前で止まる。
クルッとわたしの方を向く蓮。
「だ~いじょうぶだって」
にへらっと笑ってみせる。