恋せよオジョー!
「まず、やっぱりお化け屋敷でしょ!」
ハルが元気良く提案する。
もう手をほどくのを諦めたのか、蓮といやいやながらも手をつないでいるらしい。
(お化け屋敷・・・?)
というのはあれか。
あの、お化け・・・
「おお、お化け屋敷、ですか!?」
「あらら~?ミコちゃん怖いんだ?」
ニヤっと蓮の口角が、少し上がる。
「え!?い、いえ?べ、別に怖くなんてありませんけど!?」
「・・・怖いのか?」
静かに、わたしの顔を覗く恭弥。
誰も文句のつけようがないその綺麗な顔がわたしに近づく。
ドキンドキンと心臓が高鳴る。
「ぁ・・・い、いえ!こわい・・・じゃなくて、怖くなんて、全然ありませんよ!」