ふたり輝くとき
――その、サラとユベールのキスシーンを見ていたのは……2人。

1人は拳をギュッと握って、唇を震わせて。

もう1人は怒りに震えるその人物を見て笑って、その影に近づいていく。

「アドリーヌ……」

甘く囁けば、己の欲に忠実な彼女はすぐに堕ちた。

彼女の真っ黒な影を取り込んで、大きく、濃くなっていく闇がルミエール城を覆っていくのだ。
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