ふたり輝くとき
「ユベール様!?」
サラは慌ててユベールの服の裾を掴む。
「サラ。君は見ない方がいい」
振り向かないままに言ったユベールの声はとても冷たくて……サラは震えたけれど、手を離すことはしなかった。このまま離してしまったら、ユベールが遠くへ行ってしまうような気がしたから。
「君たちは僕を怖がってると思ってたけど、それは僕の勘違いだったみたいだね?」
クスッと笑ったユベールが右手を握り締めると、倒れた男がもがく。
「いいえ。私たちは貴方を恐れている。けれど、だからこそ……いろいろと準備もしてきたのです」
ニヤリと笑って部隊のリーダーらしき男が冷静に立ち上がった。その男が指を鳴らすとユベールとサラを取り囲むように新たに4人の男が現れる。
「ふーん。数で勝てる、って思ってるの?」
「そうですね。今までなら、答えはノーです。でも、今は……イエス」
その言葉と共に、たくさんの光の矢が2人を目掛けて飛んできた。
ユベールは舌打ちをして密閉の呪文を唱えてサラを庇うように抱き締めた。光の矢はすべてユベールの壁に弾かれたけれど、男を縛っていた光の鎖は消えてしまった。
サラを包み込むユベールは荒く息をしていて体力の消耗が激しいことを物語っている。
城を出てから食事もせず、先ほどはレフレクシオンにかなりの神経を使ったはずだ。そして、拘束の呪文に密閉の呪文……当然だ。
サラは慌ててユベールの服の裾を掴む。
「サラ。君は見ない方がいい」
振り向かないままに言ったユベールの声はとても冷たくて……サラは震えたけれど、手を離すことはしなかった。このまま離してしまったら、ユベールが遠くへ行ってしまうような気がしたから。
「君たちは僕を怖がってると思ってたけど、それは僕の勘違いだったみたいだね?」
クスッと笑ったユベールが右手を握り締めると、倒れた男がもがく。
「いいえ。私たちは貴方を恐れている。けれど、だからこそ……いろいろと準備もしてきたのです」
ニヤリと笑って部隊のリーダーらしき男が冷静に立ち上がった。その男が指を鳴らすとユベールとサラを取り囲むように新たに4人の男が現れる。
「ふーん。数で勝てる、って思ってるの?」
「そうですね。今までなら、答えはノーです。でも、今は……イエス」
その言葉と共に、たくさんの光の矢が2人を目掛けて飛んできた。
ユベールは舌打ちをして密閉の呪文を唱えてサラを庇うように抱き締めた。光の矢はすべてユベールの壁に弾かれたけれど、男を縛っていた光の鎖は消えてしまった。
サラを包み込むユベールは荒く息をしていて体力の消耗が激しいことを物語っている。
城を出てから食事もせず、先ほどはレフレクシオンにかなりの神経を使ったはずだ。そして、拘束の呪文に密閉の呪文……当然だ。