ふたり輝くとき
「サラ?」

不思議に思ったユベールが身体を起こしてサラの視線を追う。

「こ、これって――」
「あー……バレちゃった?」

そういえば、箱をベッドサイドに置いたのをすっかり忘れていた。今までになく乱れるサラに夢中になってしまって。

「ふふっ!こんなに効果があるなんて、僕も知らなかった。すごく、可愛かった……何度も僕を求めてくれて」
「ひ、ひどいです!」

サラは涙声でそう言って、シーツの中にもぐりこんでしまった。ユベールも追いかけるようにしてシーツにもぐる。

その中はまだ、先ほどまでの2人の熱が残っていてクラリとする。

「サーラっ、怒らないで?」

本当は、怒ってもいい――サラがユベールのために露わにする感情ならば、何でも嬉しいのだけど。

小さく丸まってしまったサラを包み込むようにして、ユベールはサラの耳にキスを落とした。

「可愛かったよ?それに、嬉しかった。いっぱい、サラを感じられて」
「ずるい、です……」

もぞもぞと身体を捩って、ユベールに向き直ったサラは頬を膨らませていた。
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