ふたり輝くとき
「ユ、ユベール様……あのっ――」

突然のことで、サラは驚いて立ち止まった。

「待ちくたびれた……」

ユベールの囁きが、サラの耳に吹き込まれる。その熱い吐息にビクッと身体が跳ねて、ユベールが少し笑った気がした。

そしてサラの身体がふわりと浮かぶ。ユベールが抱き上げたのだ。

「ユベール様……っ」

すぐに身体がベッドに沈んで、ユベールがそっと顔にかかったサラの髪を耳にかけてくれる。

「怖い?」

サラは首を横に振った。本当はとても怖いけれど、ここでそんなことを言ってはいけない。自分はもう、ユベールの妻なのだから。

ユベールはクスッと笑って、サラの頬を指でなぞった。触れるか触れないかの微妙なタッチがくすぐったい。少し身体を捩ると、ユベールがまた笑った。

そして、彼の綺麗な指はサラの唇へと移る。

「キス、しよっか……」

優しく囁やかれ、ユベールの顔が近づいてくる。サラはゆっくりと目を閉じた。

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