ふたり輝くとき
サラとユベールはしばらくその様子を見ていた。

そして、ディオンが絵を描き終わってユベールの膝に戻ってくる。

「なんか……増えてるけど」

ユベールの顔が引き攣る。

ディオンの絵は破いたものと同じだが、双子の隣にいる“赤ちゃん”とやらが2人に増えていた。1人には先ほどと同じようにリボンのような形が頭についている。もう1人は何もついていない。

「ふふっ、妹と弟、どっちも描いたの?」

サラがそれを覗き込んで笑った。

「うん!」
「それじゃあ、マノンを呼んできましょうね」

そう言ってサラが立ち上がったところで、リビングのドアがカタッと音を立てた。

泣き腫らした目をしたマノンは、唇を尖らせながらディオンの隣に座る。

「まのん、おとーと」
「……うん」

ディオンが画用紙を手渡すとそれを見たマノンはコクリと頷いた。そしてじっとディオンを見つめて――

『ごめんね』と。

心の中で呟いた。
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