ふたり輝くとき
「肌は……シュゼットよりも白いな」

シュルッと衣擦れの音とともにサラの胸元のリボンが解かれる。緩んでいくドレスが、サラの恐怖を駆り立てる。

それは同時にダミアンの興奮を刺激するもののようで……息を荒げていくダミアンをサラは涙をこぼしながら見ていることしかできない。

「あぁ…………サラ……シュゼット……」

ダミアンはサラの露になった肌を撫でていく。鎖骨を丁寧になぞり、そっと肩にかかったドレスの布を押しやって唇を寄せた。

「ゃっ」

身体が冷たくなっていく。それが、ダミアンの熱い唇の辿る道筋を浮き上がらせるようで、吐き気がした。

ところどころ強く吸われて痛みを伴いながら、唇は胸元へと滑り、その手がサラの膨らみを覆う布にかかる。

(やだっ、お祖母様、お祖父様――)

「っ、ユベール様っ!」

サラは思いきり叫んだ。
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