十騎士
それと同時にコウの剣も輝き、なぎ払うようにして振られた剣からは、強い衝撃波が放たれる。
「ワイド・カッター!」
二人が放った技が同じスピードで敵に向かっていき、両攻撃がぶつかりあうと、大きな爆発音と共に、激しい風が巻き起こる。
しばらくの間、静けさが漂った。
「チカ!?コウ!?」
ミリアが慌てて駆け寄ると、煙の中に二つの影が見えた。
「ふー・・・。」
「以外と早く終わったな・・・。」
「私のおかげだね!」
「お前だけじゃ絶対無理だったな・・・。」
「何だと!!」
チカとコウが見合っているのを見ると、ミリアは呆れた顔をした後、一気にその空気を打ち消す。
「おい!」
彼女の一言で我に返った二人は、同時に彼女の方を向く。
「す、すみません」
チカが慌てて謝ると、肩に手が添えられた。