いちようらい福
85℃に温まった牛乳を、ブランシールした卵黄に、少しづつ注ぎながら、混ぜていく。混ぜ合わせた液体を漉しながら、鍋に戻す。強火で一気に炊きあげる。底が焦げないように、絶え間なく混ぜる。この時、泡だて器を使わず、木ベラを使う。泡だて器を使うと楽だが、泡だて器と鍋が擦れて、クレームパティシエールに僅かだが、金気が出てしまうのだ。木ベラを使うと、混ぜづらく、弾けた熱々のクリームが、次々と向かってきて肌を焼く。それでも聡太は、泡だて器を使わないことに拘った。
芯まで炊けたクレームパティシエールは、粉臭くなくなり、滑らかだ。炊き上がったクレームパティシエールを、大きな四角い容器である、ばんじゅうに流して、乾かないようにしっかりとサランラップを被せ、冷凍庫で一気に冷ます。
クレームパティシエールを冷ます間、サンマルク、オペラ、フレジエの仕上げをこなす。聡太は、これらのクラシックなお菓子たちが好きだ。仕上げが終わる頃には、クレームパティシエールも冷たくなり、サランラップをとると、艶のある濃い黄色のクリームが姿を表す。これをボールに移し、ゴムベラを使ってほぐし、柔らかくする。必要な量だけ絞り袋に詰め、残りを、シュークリームを仕上げる担当者へと渡す。
聡太は、タルト型で焼き上げられたクッキーを、目の前の作業台に綺麗に並べ、フルーツタルトを仕上げる。クッキーの内側に、温めて液体になったカカオバターを塗る。そこにクレームパティシエールを絞り入れる。カカオバターを塗ることによって、クレームパティシエールの水分が移らず、クッキーが湿気るのを防ぐのだ。
その上に、ホワイトキュラソー入りのシャンティ(ホイップ生クリーム)を絞る。最後に飾るフルーツたちは、赤ワインでマリネされた、フィグ、フランボワーズ、グロゼイユだ。
赤ワインでマリネされたフルーツたちは、ナパージュが無くとも、自ら光輝いていた。
芯まで炊けたクレームパティシエールは、粉臭くなくなり、滑らかだ。炊き上がったクレームパティシエールを、大きな四角い容器である、ばんじゅうに流して、乾かないようにしっかりとサランラップを被せ、冷凍庫で一気に冷ます。
クレームパティシエールを冷ます間、サンマルク、オペラ、フレジエの仕上げをこなす。聡太は、これらのクラシックなお菓子たちが好きだ。仕上げが終わる頃には、クレームパティシエールも冷たくなり、サランラップをとると、艶のある濃い黄色のクリームが姿を表す。これをボールに移し、ゴムベラを使ってほぐし、柔らかくする。必要な量だけ絞り袋に詰め、残りを、シュークリームを仕上げる担当者へと渡す。
聡太は、タルト型で焼き上げられたクッキーを、目の前の作業台に綺麗に並べ、フルーツタルトを仕上げる。クッキーの内側に、温めて液体になったカカオバターを塗る。そこにクレームパティシエールを絞り入れる。カカオバターを塗ることによって、クレームパティシエールの水分が移らず、クッキーが湿気るのを防ぐのだ。
その上に、ホワイトキュラソー入りのシャンティ(ホイップ生クリーム)を絞る。最後に飾るフルーツたちは、赤ワインでマリネされた、フィグ、フランボワーズ、グロゼイユだ。
赤ワインでマリネされたフルーツたちは、ナパージュが無くとも、自ら光輝いていた。