幼なじみをやめるまで
一瞬傷ついたような顔をした加奈子を見て、ちょっと言い過ぎたかな?と思っても、後の祭り。




口に出てしまった言葉は消すこともできないし、今の私にそれをフォローするだけの余裕がない。







トボトボと離れていく加奈子の背中を見送っていると、肩にかかったスポーツバックが目に入る。






――朝練なんだ





その事実が、ささくれ立った私の心にダメ押しのように嫉妬心が生まれる
嫉妬心は、大きく膨らんで加奈子の背中を追いかける気持ちをすっかり奪っていった。




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