幼なじみをやめるまで
公園を出てから、家につくまで一度も立ち止まらず走り続けた。

途中、潤が追ってきてないことは分かっていたけど、早く家に帰りたかった






家に入ると、幸いママは出かけてて、自分の部屋に入るまで誰にも会わずに済んだ。

今、自分がどんな、顔をしているだろう。



部屋のドアを閉めたとき、全身の力が抜けた。
ヘナヘナとその場に腰を下ろす。


まだ、微かに唇が震えている。
そっと唇を撫ぞると、さっき触れた感触が蘇る。


ゴシゴシと甲で拭っても、消えない感触。



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