幼なじみをやめるまで
そして、ゆっくりと伝わってくる千裕の重み



「俺も年頃の男だから、そんなことされちゃうと咲だって襲うよ?」


「えっ?」




耳元にかかる千裕の息がくすぐったくて身じろぐ。






「ねぇ、それって煽ってるの?」

「ち、ち、違う!ヤダ!」



体に圧し掛かる重さからフワッと解放された。
再び見下ろされる私の顔って、もうどんな顔だか分からない。




「咲、お前がさいつまでもお子ちゃまなのは仕方がないけど、周りはもう大人になりつつあるんだよ。だから、少しは意識して?自分も『女』なんだってこと」

< 212 / 288 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop