幼なじみをやめるまで
今日に限ってピンっと跳ねた前髪が戻らない。昨日せっかく美容院に行ってちょっと明るくして、大人っぽくした髪なのに――



鏡の前で悪戦苦闘しているとドンドンと階段を上がってくる足音


「咲!遅れる」



ノックも無く入って来た千裕



「千裕!ノックはしてよ。一応女子の部屋なんだから」

「ああ?待たせるお前が悪い」




躊躇することも無くドカっとベットに腰掛けるのを横目で見ながら大きく溜息を吐いた。
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