幼なじみをやめるまで
「ごめんね。でも千裕はさ、ストレートに言わないと気付かないから」


さっきまで頬をポッと赤らめていた顔は、みるみる全部が真っ赤になっている。

ギューっと握りしめた拳が痛々しい。



「ほら」と千裕の背中を小突くと、


「じゃあ、あっち行って聞くよ」と千裕は彼女に向かって申し訳なさそうに言った。



「うん、先行ってるね」


そう言って二人を見送ろうとしたんだけど――





パシン!


「佐田さん酷い。自分が佐久間君のコト一番知ってるって自慢したいの?サイテー!」
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