幼なじみをやめるまで
彼女の突然の行動に頭がついていかなくて、自分が頬を打たれたんだと気付くまでに時間がかかった。



「おい!何してんだよ。咲には関係ないだろ」


「佐久間君まで…酷い…フエーン」



怒鳴って人を殴ったと思ったら、最後は被害者のように泣きながら私達の元を去って行った彼女の後姿を、ただ呆然と見送る。



「オイ!ちょっと待てよ」

「千裕、いいよ。放っておきなよ」


頬を打たれたのは私で、千裕じゃないのに、私以上に怒ってる



卒業式に、こんな騒ぎ…勘弁してほしい。
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