幼なじみをやめるまで
「まだ決まってないじゃん。落ち込むの早すぎ」

半泣きの加奈子の肩をポンと叩くと、「ありがとう」と少し笑った




「次、どうぞ」

いよいよ前に並ぶ加奈子の番になった。
呼ばれると、ビクンと体を一瞬 震わせた加奈子。

「よ、よろしくお願いします」


震える声でエントリーシートを手渡した。



そんな加奈子の緊張がこっちまで伝染してきて、私の心臓も大きく鳴り出した。



「次の人こっちへ」


端の机から声がかかった。


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