幼なじみをやめるまで
「はい。よろしくお願いします」


震える手でエントリーシートを手渡す。






ドクンドクン……








「………佐田さん。ごめんなさい。入部は許可できないわ」


エントリーシートを受け取ったその先輩は、わずか数秒で私にそう告げた





「えっ?」


「入部は許可できないの。これからは、応援する立場でよろしくね」



そう言って「次の人こっちへ」と手を上げた。



「ま、待って下さい。な、なぜ、ダメなんですか?

私、中学ではずっとレギュラーだったし、県大会にも行きました。3ポイント成功率は一番高かったんです」
< 81 / 288 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop