君と、世界の果てで

静まり返ったライブハウスに、崇文のギターソロが響く。


足元のコロガシから、跳ね返る音を聞く。




────いける。



大丈夫だ。





手が、何かに吸い寄せられるように、自然に動き出した。



ドラムが追いかけてくる。



ボーカルが、息を吸い込む美しい音がして。



観客達が、驚きとともに、一斉にこちらに注目した。



以前のWORLDS ENDを知っていたのだろう観客が、指を差したり、声を上げるのがわかった。





そんな彼等に、深音が、魂を込めた言葉を放った。



全てを黙らせる、圧倒的な力が、ここにある。



だけど、ぽかんと見てる暇はねぇぞ、お客様方。



ギターの突き抜ける高音と共に、舞い上がれ。



俺のベースの低音と共に、地面を揺らせ。



ドラムが、お前達の着地点を教えてやるから。



深音の、振り上げる腕と共に。





──────跳べ！