君と、世界の果てで
「お前、大学は?」
「サボリっす!」
「何故誇らしげなんだよ……まぁ、食え」
いつの間にか運ばれていたサンドイッチを、わけてやった。
どうやら俺は、年下が腹を空かせているのを、無視できない性質らしい。
崇文は、ホクホクした顔をして、個室にあるパソコンを指差した。
「パソコンいじりたかったんですけど、大学のパソコン部屋、いっぱいで」
「あぁ?エロサイトでも見たかったのか?」
「一緒にしないで下さいよ。あ、いて、いてて」
また冗談を言う崇文を、小突いてやった。
「ホームページですよ、バンドの」
崇文は勝手にパソコンをいじり、ネットの画面を開いた。
「ほら、コレ」
「げっ」
パッと現れた画面には、胸が開いた衣装を来た深音の写真があった。
唇を紅く塗り、男を誘っているように見える。
「陸が死んでから、呪われたバンドとか書き込みがあって、しばらく放置してたんですけど」