君と、世界の果てで
家に着いても、雨は降り続いていて。
深音を家にいれ、風呂を沸かし、大急ぎで荷物を運んだ。
「風呂入れ……って、着替えがねぇか……」
「あ、大丈夫です。こんな事もあろうかと、持ってきました」
朝積んだ大荷物は、それだったのか。
「じゃ、早く入れ」
「はい」
コートを脱いだ深音は、シャツまで濡れていた。
白いシャツの下の下着が、透けてしまっている。
俺はそっちを見ないように、二階へ駆け上がった。
「っとに……」
自らも着ていた物を脱ぎ捨てる。
すると、下の風呂場から、水音が聞こえてきた。
……妙な気分になってしまいそうだ。
いかんいかん。
さっさと着替えて、飯の支度をしよう。
髪を乾かし、一階へ降りると。
「あ、あのぅ……」
「!?」
風呂場のドアを少しだけ開けて、おそらく裸であろう深音が、顔をのぞかせた。