君と、世界の果てで


「いや、直さなくても綺麗だけど……」



思わず本音が出てしまった。


いつもマット過ぎる肌は、少し赤みがさして。


つけまつげを取り、マスカラやアイライナーが無くなっても大きな瞳が、ぱちくりと俺を見た。



「ふ、風呂行ってくる。

ドライヤー、勝手に使え」




ああ、何かおかしい。


それもこれも雨のせいだ。


熱いシャワーを浴びて、正気に戻ろう。


< 201 / 547 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop