君と、世界の果てで
深音の顔が、かぁっと赤くなった。
それが、渚の発言を肯定してる事は、誰が見ても明らかだ。
「えっ!!マジで!?おめでとう!!」
崇文まで、頬を赤く染めて立ち上がった。
「何がめでたいんだよ……」
「だって。
俺と渚さん、心配してたんだよ。
誰が見たって両想いなのに……陸の事にこだわって、進展がないのかなって」
ね、と崇文が渚に同意を求める。
「そういう事。
で、どうだった?生巨乳は」
「あ、アホか!!」
「巨乳とか言わないで!!」
渚と崇文は爆笑している。
「もう!ほら、練習しようよ!」
赤い顔で深音が怒鳴った。
何だよ、バレバレだったのか。
バンド内恋愛はトラブルの元だから、いい顔をされないと思って、黙ってたのに。
何より、深音が陸を失ってすぐに、兄貴に乗り換えたと思われたくなかった。
こいつらが、お調子者で良かった。