君と、世界の果てで
「バレちゃったね」
「あっさりバレたな」
車を発進し、海辺の家へと向かう。
そう、毎週金曜日の練習の後は、そのまま俺の家に直行する事にした。
深音が、智が怖くて眠れないと言うからだ。
しかし、すぐ同棲というわけにもいかない。
週末の事は、深音の両親も承諾しているが。
本当はいい思いはしていないだろう。
「ごちそうさまでした」
「はいよ、お粗末様」
飯を食って、風呂に入って。
いつの間にか深夜になり、ベッドに入る。
あの情事から1週間も経っていないというのに。
深音はすっかり、大人の女の顔になっていた。
「なんか、久しぶりみたい」
「6日ぶりだろ」
ベッドに入った深音の脇をくすぐってやると、くすくすと笑った。
「このまま、寝るか」
「ええ?本当に?」
「なんだよ。何を期待してた?」
深音は、頬を膨らませて、俺をにらんだ。