君と、世界の果てで
「ま・さ・か……」
渚と崇文がこっちを見て、青い顔をした。
「……なんだよ?」
「……あれって……」
「おめでた……?」
はぁ!?
思いがけない指摘をされ、一瞬、声が出なかった。
「んなわけねえだろ!!」
「本当に?翼さん、失敗してないって言い切れる?」
「崇文……いっぺん死ぬか?」
途中から興味津々の顔になった崇文を脅して黙らせる。
「とにかく、トイレの近くで待とう。
帰るまで、一人にしない方がいい」
渚のアドバイスで我に返り、すぐ帰れる格好で深音の元へ急いだ。
出口へ向かう途中に、トイレはある。
ちょうど前にさしかかると、女子トイレから深音が現れた。
気まずい雰囲気の男達をよそに、深音は顔色を回復させていた。
「あれっ?お迎え?」
「深音、大丈夫なの?」
「うん、大丈夫だよ?皆、どうして汗だくなの?」