君と、世界の果てで
そう願う父親の声が聞こえてきそうだ。
母親もまた、産んだ子に病気を抱えさせて、今まで19年、どれだけ泣いたのだろう。
「……何で黙ってた?
そんな大事な事を」
できるだけ、優しく聞いた。
深音はやっと顔を上げて、俺を見た。
「……ママから聞いたかも、しれないけど……
あたしは、普通の女の子でいたかったの……」
少し、顔を赤らめ、恥ずかしそうに眉を下げる。
「最初に言ったら、エッチしてくれなかったでしょ?」
「当たり前だろ……」
「それが、イヤだったの。
あたしは、翼さんとしたかったから」
照れ隠しなのか、顔をそむけてしまいった。
「あのね……わりと、大丈夫なんだよ?
女の子は、男の人ほど、体力使わないんだ。
翼さんが一生懸命動いてくれたから、あたしは大丈夫だったの」
「なっ……恥ずかしい事言うなバカ!」
「あはは、赤くなったー」