君と、世界の果てで


力を込めると。



指から、陸の首の筋肉が緊張するのと。



徐々に、その下の血管の脈拍が、弱くなっていくのがわかった。



苦しそうに喘ぐ陸を、見て。



あたしは、耐えられなくなった。



「……ごめ……っ、やっぱ、できないぃぃ……っ!!」



手を離すと、彼はむせて、激しく咳き込んだ。



ああ、良かった。



生きてる。



そう、思ったのに。



「……み、おっ、……」


「陸、ごめん。ごめんね。

あたしは、陸に生きてほしい……!」



泣いて取り乱したあたしを、呼吸を取り戻した陸が。


そっと、抱きよせてくれた。



「ごめんね……?

ありがとう、深音……」


「陸……」


「……ほんとに……ありがとう……

お前が一番、俺を理解してくれた……」


「あたし……、何も……っごめ、ごめん、ごめん、ごめん、ごめん……!」


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