君と、世界の果てで
「あぁ……まぁ、アイドルブームも終わるでしょ。
ブームは、ブームだから」
「……」
「今の若者って、楽しくてラクなもの求めてばかりでしょ。
草食男子とかさ。
硫酸事件のテレビ見て、ショックだった人、いるんじゃないかなぁ。
今時、全然機能的じゃないパンクな格好でロックやって。
女の子を助けたヒーロなのに、クールな君を見てさ。
君達のライブには、熱を持て余した若者が集まってたよ。
その熱を発散させる音楽があってもいいじゃないか」
……よくわからん。
けど、ほめられたんだ、きっと。
「……ありがとうございます。頑張ります」
「そう来なくちゃ!」
「アホ。お前もアレンジ手伝え」
「げっ、マジで?いいよ、やるよ」
なぁ、深音。
お前がいたら、笑うかな。
…………。