君と、世界の果てで
俺らの持ち歌は、旧WORLDS END時代から、新曲まで合わせて全部で15曲。
その中からライブ用に6曲、まず編曲してみようという事になった。
会議の場は相変わらず、ファミレスだ。
「やっぱ、“World's end”は要りますよね」
「そうだな。あとは、ほめられた“SO COLD”か」
「あとは……あのアレンジ曲は無理だな。俺には可愛いすぎる」
いつの間にか、灰皿はいっぱいになってしまった。
嫌な事があると、すぐ喫煙を解禁してしまう。
渚も吸うので、俺達の周りはもくもく白い煙に包まれて、供連れの主婦グループにイヤな顔をされた。
いやいや、ここは喫煙席だから、関係ねぇやと開き直った。
「あの……“Dear you”は……?」
崇文が遠慮がちに聞いてきた。
「……やりたくねぇ」
俺の低い声に、場が凍りついた。