君と、世界の果てで
と、深音は再会した日に言った。
自分を思う両親の気持ちに、応えたい。
そして、俺をいつまでも待たせてはいけないという気持ちから、深音は何も言わず、旅立ったのだ。
渡米してほどなく、運良くドナーが見つかり、深音は移植手術を受けた。
幸い拒絶反応もなく、体は回復していった。
「翼が活躍してたのも、知らなかったの。
さあ日本に戻ろうって時に、初めてママに今までのことを聞いた。
でもね、今さら出ていくなんて無理だと思ってた。
何も言わずにいなくなったあたしを、待っててくれるなんて思わなかった。
でも、あのDear youを聞いたら、そんなのどうでもよくなっちゃったの」