君と、世界の果てで
「とにかく、行くぞ!仕事しろ!
親に恩返ししたきゃ、ごちゃごちゃ言うんじゃねえ!」
「うわーん、翼のバカー!!」
俺は、すっかり呼び捨てされている。
そんなわがままな恋人の腕を引っ張って、むりやりリハーサルスタジオに向かった。
「あ、良かった、間に合ったー」
「って、お姫様、全然納得してないみたいだけど?」
胸をなでおろした崇文と、渚が苦笑する。
「だって、」
深音がなおも持論を展開させようと思った途端……
俺たちのすぐそばを、他のグループが通りかかった。