君と、世界の果てで
「だーって、見てよ!こんな綺麗な子、見たことある!?」
HIROが他のメンバーに同意を求める。
「ないけど、指差すのは失礼だよ」
HARUが優しく、HIROの手を下げさせた。
「ほんまに綺麗なボーカルさんや。
うらやましいな」
KAITOが笑って振り返ると、そこにはNEVERのボーカルのTAKUがいた。
オレンジの髪がよく似合う、アイドル顔負けのイケメンだ。
もうここまで粒ぞろいだと、逆にこっちが申し訳なくなってくる。
俺みたいなのが生きていてスミマセン。
「あー?俺に対するイヤミか、KAITO」
「なんでやねん。深音ちゃんは綺麗やって話やんか」
「…………」
TAKUはそれに対しては答えず、じっと深音を見つめた。
深音はTAKUをにらみ返す。