君と、世界の果てで
そしてついに、TAKUが口を開いた。
「心臓……本当に、悪かったの?」
「……っ」
深音は唇を噛んだ。
今までも散々疑われてきたが、こいつもそうかと思ったのだろう。
「触っても、良いですよ。
これ、メイクじゃないから」
深音は負けじと、服の襟を開く。
下着があらわになり、手術の傷跡が現れた。
それはケロイド状にデコボコとし、赤く変色していた。
まるで、太いミミズが這っているかのように。
しかし、男が見るのはそこじゃないんだぞ!!
深音の行動に、こっちを注目していた人々が声を上げる。
「深音!!ソンミンが見てるぞ!!」
「えっ!!」
仕方なく深音の大好きなソンミンの名前を出し、俺は彼女を正気に戻させた。