君と、世界の果てで
「そ、ソンミンは巨乳嫌いかな……」
「それは知らんが、公衆の面前でそんなもの出すやつは、きっと嫌いだな」
「えー、やだよー」
深音はささっと襟元を閉じた。
残念そうなため息がHIROから出たのは、知らないことにしておこう。
「……恥ずかしくないのか」
TAKUは今度は、俺に話しかけてきた。
「はい?」
「恋人の病気を利用して売れて、恥ずかしくねえのか?」
「…………」
周りの空気が凍りつく。
もう何度も言われてきたことだ。
けど、反論したいと思ったのは、初めてかもしれなかった。
「……どう思われようが、俺は彼女が歌う場所を確保したかった。
それだけだ」
「…………」