君がいたから。
04.ヤキモチ?
「ふぁ〜…。眠い…。」
窓際の席の私に、春の暖かい気候が眠気を誘う。
「穂乃花ー。」
私を呼ぶ声がして顔を上げると、加奈がいた。
「なんだ加奈か…。」
「なんだってなによっ。あ、蒼くんだと思った?」
「なっ!//お、思ってないもんっ!」
焦る私を見て、加奈は思い出したかのように、
「あ、そういえば、さっき蒼くん女の子に呼び出されてたよ?」
そう言ってきた。
「え…。」
「告白かもね。蒼くんモテるみたいだし。」
蒼って、モテるんだ…
昔から蒼は、男女関係なく人気があった。
「穂乃花、蒼くん取られちゃうかもよ?」
「べ、別に蒼はそんなんじゃ…、」
「もう、いい加減素直になりなよ。」
蒼が誰かと付き合う…?
そんなの…、嫌だよ…。