君がいたから。
「蒼っ、私ね…っ、」
「うん?」
「蒼のことが、好き…っ。」
伝えてしまった、一言。
もう幼なじみから抜け出したかった。
元には、もう戻れない。
でも...
「…ごめん。」
たったそれだけの返事は、私を悲しくさせた。
「穂乃花とは、付き合えない。」
ただただ涙が溢れた。
私、フラれちゃったの…?
気持ちなんて、伝えなきゃよかったのかな?
「…っ、…。」
私は、立ち上がるとドアの方に向かった。
「俺さ、引っ越すことになった。」
後ろから聞こえた蒼の声。
「え…、?」
どうして君は、私を1人にするの…?
ねぇ、
「嘘、でしょ…?」
嘘だよ、って言って笑ってよ?