君がいたから。
学校に着くと、もうすでにHRが始まっていた。
HRが終わって職員室に蒼と2人で行くと、あたりまえのように怒られた。
「蒼、もう遅刻は嫌だよ…。」
「だったら、朝ちゃんと起きろよ。」
「うっ…。ごめんなさい…。」
教室に戻ると、
「穂乃花ーっ!」
朝からハイテンションの相沢加奈(アイザワカナ)が抱きついてきた。
「か、加奈…。苦しい…。」
「え?あ、ごめんねっ。てか、また2人仲良く遅刻ですかー?」
ニヤニヤしながら、加奈は聞いてきた。
加奈ってば、ほんとに…。
「加奈?私と蒼は、そんなんじゃないから。」
「えー…」
"つまんない"と言うような顔をした加奈の背中を押して、席に着いた。
私と蒼は、ただの幼なじみ。
だから、それ以下もそれ以上もないんだ。