終わり、始まり!
「まぁ、そういうことにしといて」
自分に呆れ、急に面倒くさくなった私はダルそうにそう言いながら下駄箱から靴を取り出してストンと足元に落とす。
そして、ふと何気無く外の方に顔を向けると、雨が降っているのに気付いた。
「うっそ、最悪……」
しかも、結構どしゃ降りだ。
「さっきから降ってるよ。気付かなかったのあかねちゃん?」
「あーもう! 悪かったわね!」
外のようすとか、私はそれどころじゃなかったんだよ。
心の中でそんな言い訳をするけど、さっきのことでいっぱいいっぱいになっていた自分のことは大分恥ずかしく思った。