オレンジボーイ
初めましてのフライング。
バイバイ、さよなら。
また明日。

それから、オレンジに初めましての挨拶を。







4月の入学式から、早一ヶ月。
学校にも大分慣れて、友達も出来た。
私の高校生活は順調じゃん。
って思ってたのに。


「ハル、今暇だろ?」
竹刀片手に振り向くアキラ。
只今部活の真っ最中。
と言っても、私は、体育館の片隅で部活生徒を観察しているだけ。
所謂、帰宅部ってやつ。
「全然暇じゃないヨ。」
なんて言ったところで、アキラに通じるはずもなく。
私の頭を、竹刀の先でこづいた。
「俺の教室に行って荷物取って来てくれ。」
「それって、パシリじゃん!」
アキラの顔が険しくなっております。
こりゃ怒りかけだよ〜。


で。
只今アキラの教室にいる私。
見事にパシられましたとも。
「なんで私が・・・」
第一先輩クラスに後輩を堂々と入らせるのって・・・

さっさと用を済ませて体育館に戻ろう。

幸いにも、放課後だから周りに人の気配はなし。

アキラの机をなんとか見つけ出して、机の中のものを鞄に詰め込んだ。



ガラガラ・・・・

ドアの開く音がした。


思わず振り向いたそのさき。
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