お姉ちゃん
序章
深夜2時56分。辺りが真っ暗でなにも見えないはずの部屋に、微かにカタカタカタと音が聞こえた。
誰もいないはずの物置部屋。
でも、ドアの隙間からは光が薄暗く洩れている。眠い目をこすりながら、ドアの方にゆっくり近づく。
泥棒かもしれない、と不安に胸が高鳴るなか突然洩れていた光が消えた。再び真っ暗闇に放り出される。
「……誰?」
返答などあるはずもなく、相手は驚くような物音ひとつさえしなかった。まるで、わたしのことが最初から分かっていたみたいに。
不安と好奇心に押し潰されそうになりながらも、わたしはまたそっと歩き出す。
ドアの向こうには誰がいるのか。
何のためにこの部屋にいるのか。
ドアノブに手をかけた瞬間、足の親指になにかが当たった気がした。
「……ひ、」
ギイーっと嫌な音をたてて開いた瞬間、叫び声よりも先にその激しい痛みに倒れこむことしかできなかった。
誰もいないはずの物置部屋。
でも、ドアの隙間からは光が薄暗く洩れている。眠い目をこすりながら、ドアの方にゆっくり近づく。
泥棒かもしれない、と不安に胸が高鳴るなか突然洩れていた光が消えた。再び真っ暗闇に放り出される。
「……誰?」
返答などあるはずもなく、相手は驚くような物音ひとつさえしなかった。まるで、わたしのことが最初から分かっていたみたいに。
不安と好奇心に押し潰されそうになりながらも、わたしはまたそっと歩き出す。
ドアの向こうには誰がいるのか。
何のためにこの部屋にいるのか。
ドアノブに手をかけた瞬間、足の親指になにかが当たった気がした。
「……ひ、」
ギイーっと嫌な音をたてて開いた瞬間、叫び声よりも先にその激しい痛みに倒れこむことしかできなかった。
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