復讐


「お前のあにき、くるまイスじゃねぇかよ。ショウガイシャ!!」


彼の言葉の意味を一瞬理解出来ずにわたしは一時停止したままだった。


「みんなー!こいつのあにき、ショウガイシャなんだぜ!!」


彼は教室中に渡る大きな声で叫んだ。みんながわたしを見た。

そう言えばこのクラスに車椅子を使っている人はいない。車椅子は珍しいものなのかもしれない。

そして…

恥ずかしいものなのかもしれない。

"ショウガイシャ"
その言葉はやけにわたしの胸を痛くさせたのだ。
軽蔑するような口調や眼差し。

なんとも言えない感情が込み上げてきた。


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