天国のマシュに会いたい
「どうしたんやマシュ、大丈夫か」

私はマシュに声をかけるが、マシュはどんどん苦しそうになってくる。

そして、のたうち喘ぎだし、時々私を見つめては
「助けて」
とでも叫ぶように
「ニャオオン、ニャオオン」
とマシュにしては、大きな声で鳴き叫び始めた。

寝室で発症してから、ここまで十五分くらいであろうか、たいした時間は経っていない。
突然の悪化であった。

マシュのただならない様子に、私は急いで千恵子に電話を掛けてマシュの症状を伝え、いつも診療をしてもらっている病院の電話番号を訊ねた。

そして開いているかどうか確かめようとすると、千恵子が今日は水曜日で昼からは休みかも知れないと言う。

私が電話を掛けると、その通り休みであった。

いったい、どうすればよいのだと困った時に千恵子から連絡があり、隣の町の動物病院に電話をして訊いたところ開いていたので連れて行くように言われた。

私は急いで苦しみもがくマシュをキャリアーに入れようとしたが、もがいて、なかなか入ってくれない。

とにかく尋常ではないので急がなければいけない。
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