天国のマシュに会いたい
マシュは立ち上がってゲージから外へ出ようと試みるが、やはり立てない。

私はマシュを抱いてゲージから出すと、床の上にマシュを降ろした。

マシュは立って歩こうと努力するが、立ち上がりかけては、ころんと、ひっくり返ってしまう。

しかし何度もするうちに、その場で座れるようにはなった。

最初は、ころん、ころんと、ひっくり返っていたのが、どうにかバランスを取って、ちょこんと座れるようになった。

そしてゲージに戻す前には、一瞬だが、立ち上がれるようになっていた。

翌日も私はマシュに薬を飲ませると、立ち上がる練習をさせるためにゲージから出しておいた。

マシュは、どうにかして移動しようと、這うように前に進んでは、立ち上がろうとする。
でも、なかなか上手くいかない。

足が一本無くなると、なかなか立ち上がるのも、ままならないものである。

よくテレビで野生の草食動物の生まれたての赤ちゃんが、生まれてすぐに立ち上がろうとしては転び、また立ち上がろうとする。

そんな感じである。

立ち上がろうとしては、転び、そして前足の爪で這うように進んでは、また立ち上がろうとする。
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