天国のマシュに会いたい
どうしてもマシュに会いたい時は抱いて上がるように決めた。

マシュの心臓は激しい動きには耐えられなくなっている。

どうにかして長生きしてもらいたいので心臓に負担をかけないようにしないといけない。

翌朝、私は新聞を玄関に取りに行くと、リビングを閉めたままにしておくか、マシュを連れて上がってやるか、ちょっと迷っていた。

するとリビングのドアの向こうから
「カツ、カツ、カツ・・・」
とマシュの歩く音がする。

私はマシュが起き上がって、こちらに向かって来ているのを覚ると、ドアを開けてマシュを抱き上げると寝室へ向かった。

ベッドの上のマシュは、私の足元で横になっていた。

今日は、私は神経科の予約日なので、早めに新聞を読むのを切り上げると、マシュを抱いてリビングへ下りた。

そして用意を済ませて病院へ行く。

病院の先生とは二十分くらい話をして、先生が
「症状が、結構、回復していますね」

「想像以上に、早い回復です」
と言ったが、まだまだ治療は必要なので薬を飲むのは続けて下さいと、いつもの薬を四週間分もらって私は帰った。
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